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インテリアのプロも注目!生け花流派別の空間演出の特徴

こんにちは。今日は、お部屋づくりにそっと寄り添ってくれる “いけばな” のお話をさせてください。
私自身、「いつもの空間をもう少しだけ素敵にしたいな」と思ったのがきっかけで花の世界に足を踏み入れました。初めは難しそうに感じたけれど、「花と対話する」ような気持ちで向き合ってみると、意外と肩ひじ張らずに楽しめるものだと気づいたんです。
ここでは、いけばなの大まかなスタイルと、インテリアにどう取り入れると心地よく映えるのかを、私なりの視点でまとめてみました。読みながら、ご自分のお部屋を思い浮かべていただけたらうれしいです。


1 “らしさ”の違いで生まれる空間の表情

いけばなには大きく四つの方向性があります。あくまでざっくりした分け方ですが、まずは「こんな雰囲気が得意なんだな」とイメージしてみましょう。

スタイル ぱっと感じる印象 向いている場所
古典派 凛として背筋が伸びる 床の間・玄関ホール
自由派 アート作品みたいに大胆 モダンリビング・ワークスペース
自然派 ふわりとやさしい空気感 ダイニング・子ども部屋
水平派 視線を横に広げ奥行きを演出 ローテーブル周り・広いリビング

同じひまわりや紅葉でも、どんな型を使うかで部屋の印象がガラッと変わるんですよ。


2 目的別の選び方メモ

叶えたい雰囲気 合いそうなスタイル 小さなコツ
凛とした格式 古典派 高さを出しつつ余白も忘れずに
都会的におしゃれ 自由派 色数を絞り、ガラス器で抜け感を
家族でほっこり 自然派 曲線の枝や野の花で柔らかさを
空間を広く見せたい 水平派 低い器+横への広がりで視線誘導

たとえば、“今日は仕事モードをオンにしたい” なら直線的でシャープな作品をデスク脇に。逆に “ゆったりと休日を過ごしたい” なら、ふっくら枝を広げた自然派のアレンジをリビングへ──そんなふうに使い分けると、暮らしのスイッチが入りやすくなります。


3 お部屋チェックシート(5分でOK)

  1. 部屋の役割
    • 迎える場所? くつろぐ場所?
  2. 家具のテイスト
    • 直線多め? 木の温もり多め?
  3. 光の入り方
    • 朝日が差し込む? 夕方の西日が強い?
  4. 季節感のヒント
    • 今はどんな色や香りを部屋に招きたい?

紙にメモしながら眺めるだけで、“ほしい花の姿” が少しずつ見えてきます。


4 実例でイメージ

シチュエーション器&花材仕上がりの雰囲気
畳の和室黒や飴色の陶器 × 松・季節の枝もの旅館のように凛とした静けさ
北欧リビング透明ガラス × 直線的な葉+一輪の花アートポスターと相乗効果
ナチュラルダイニング白磁の平鉢 × ハーブ&小花食卓がほっと和む
ワークスペースメタルの細長い花器 × 直線的な枝のみ思考がクリアになる

ポイントは、器選びで8割決まる ということ。最初はシンプルな白・黒・透明のどれかを選ぶと失敗が少ないですよ。


5 季節のミニレシピ

季節花材2~3種器のヒントひと言アドバイス
桜の小枝+菜の花口の広い平皿蕾と咲き始めを混ぜて“時間”を演出
葉蘭+青いアジサイ透明ガラス水面を見せて涼感アップ
紅葉枝+栗のイガ深い色の陶器実ものは低く・枝は高くでメリハリ
南天+白椿黒い筒形余白をたっぷり取って静寂を

旬の花は1本でも存在感があるので、気負わず「二材生け」から試してみてくださいね。


6 私がやってみて感じたこと

  • 写真を撮ると客観視できる
    スマホ越しに見るとバランスの偏りに気づきやすいです。
  • 花屋さんで“今日は何が旬ですか?”と聞く
    会話が生まれて、思いがけない花に出会えます。
  • 花と向き合う10分はプチ瞑想
    無心で枝を切っていると、心がゆるりと整う感覚があります。

まとめ

いけばなは「決まった形を作るもの」と思われがちですが、本当は 花と暮らしを結ぶコミュニケーションツール
自分の部屋、今の気分、季節の香り──その三つをそっとリンクさせるだけで、空間は驚くほど表情を変えてくれます。

まずは小さな器に、季節の一輪を。そこから少しずつ、「高さを出してみようかな」「器を変えてみようかな」と遊びを足していけば、いつのまにか“わたし流” のいけばなが出来上がります。

さあ、次のお休みには花屋さんをのぞいて、心惹かれる一本を迎えてみませんか? お部屋も気持ちも、やわらかく色づくはずです。

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